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猫の食事

当院では、猫にはドライフードよりもウェットフード中心の食事にしていただくようにお勧めしています。数年前に、自分の家の猫が尿管結石で亡くなりました。ドライフードばかりを食べさせていましたが、泌尿器の病気を予防できそうなドライフードを与えていたのに、尿管結石で亡くなったのはちょっとショックでした。そのため、どんなに良いドライフードの食事を選んだところで、ウェットフード中心の食事に比べると、限界があるのではないかと思うようになったのです。もちろんドライフードを食べている猫が、皆、泌尿器の結石になるわけではないですし、体質や水を飲む習慣なども関係するのでウェットフードの猫でも結石になる猫はいるわけですから、一概には言えないものの、そうした自分自身の経験と反省を踏まえ、病院に来られる飼い主さんには、缶詰やパウチなどのウェットフード中心の食事を勧めています。

泌尿器にできる結石には2種類あり、リン酸アンモニウムマグネシウム(ストラバイトとも言う)とシュウ酸カルシウムです。他の結石も見られることはあるものの問題になることは少ないです。「泌尿器の病気に配慮してあります。」と書いてあるドライフードの多くは、リン酸アンモニウムマグネシウムの予防のみであり、かえってシュウ酸カルシウム結石はできやすくなっている場合さえあります。両方の結石ができにくいとされているのが、ヒルズ、ロイヤルカナンの病院で売っている食事なのですが、そのようなドライフードを主に食べていた自分の猫が尿管結石になったわけです。

猫はもともとネズミなどの小動物を食べる動物です。本来食べるべきものに近い食べ物がその動物に合った食べ物であると考えれば、ぱさぱさのドライフードよりはウェットフードの方がずっと本来の食べ物に近いはずです。その様な理由でウェットフードを勧めています。

当院ではウェットフード中心の食事を勧めていますが、膀胱炎などの泌尿器の病気になったことのある猫には、市販の食事でなく泌尿器の病気を予防する処方食にしてもらっています。一度泌尿器の病気になった猫には市販のフードでは不安だからです。処方食にはドライフードとウェットフードがありますが、ウェットフードの方がより望ましいです。

ドライフードのパッケージには良いことがいろいろ書いてありますが、どんなに高価でプレミアムなフードであっても、ウェットフード以上のものはありません。ドライフードの一番のデメリットは、水分がほとんど含まれていないことです。ウェットフードは70%以上が水分なので、ウェットフードを食べるだけでかなりの水分を摂ることができます。ドライフードを食べている猫は、水をたくさん飲んでいるので飼い主さんは安心してしまうのですが、実際には必要な水分量を摂っていないことが多いです。

猫は泌尿器の結石ができやすい動物です。ドライフードのパッケージには、泌尿器の病気に配慮なんて書いてある製品も多いのですが、ストラバイト結石の予防をしてあるものの、カルシウム結石の予防になっていないフードも多いです。だからウェットフードにするべきなのです。

歯石が付きにくいようにドライフードにしている飼い主さんもいますが、本当に歯のケアをするのなら、歯磨きや液体歯磨きなどでケアをすべきです。ドライフードにしたところで歯石予防の効果はそれほどありません。処方食でヒルズから出ているt/dというフードがあり、咬んでも割れにくく歯を擦るので歯石が付きにくくなります。t/dをおやつとして与えるのは有効です。


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